おいでなせぇ

202Fシアター 「おいでなせぇ」

FDCが '00年より制作している「Zip!」公演では部分的にストーリーを設けたシーンもあったが、一方、この「おいでなせぇ」は全編に渡り“物語仕立てのダンスショー”となった。

夏だけに怪談チックで、幽霊やら妖怪やら仏様やら、アノ世のモノが勢揃い。江戸で人気の踊り手“小梅”は病で命を落とすが、恋しい男に会うべく、蝶の化身となって現れる。ところが、この男、プレイボーイじゃった。髪を振り乱した小梅が、妖怪を引き連れて襲いかかる(会場のお子様たちはドン引きだ)。小梅が絶命したのち、肉体を残して幽体がスルリ...スルリ...と抜け出てくるシーンは、双子芸人タッチの幽体離脱よりも遥かに巧妙であった。